M&Aについて検討を初めた経営者については、当該領域の専門用語の理解が絶対的に必要であります。
各プレイヤーのルールを理解するために、まず単語から抑えましょう。博打と同じですが、知らないカモは美味しくいただかれます。
マーレン方式
M&A専門業者の手数料。算出方法はそれぞれですが、次にイメージを示します。(最低手数料を設定するM&A専門業者も多くいます。まちまちです。)
基準となる価格(円) | 乗じる割合(%) |
---|---|
5億円以下の部分 | 5 |
5億円超~10億円以下の部分 | 4 |
10億円超~50億円以下の部分 | 3 |
50億円超~100億円以下の部分 | 2 |
100億円超の部分 | 1 |
デュー・デリジェンス(DD)
主にM&A領域においては、主に事業の譲り受ける側(買い手)が事業の渡し側(売り手)の財務や税務・事業や商流・経営法務・人事労務・不動産・個人資産などの実態について士業など専門家を用いて調査すること。一般的には、買い手が調査費用を負担します。
M&Aの金額の多寡は関係ありません。
セカンド・オピニオン
セカンド・オピニオンとは、M&Aを実行するにあたり契約書や金額などの妥当性を関係性の薄い第三者に評価してもらうことを指します。当事者が用意した業者では、恣意的な評価を下す場合があるからです。
M&Aは大きな金額が動きます。慎重な判断が求められます。
M&A仲介業者
M&A仲介会社は、事業の譲り受ける側(売り手)と事業の渡し側(買い手)の間に入ってM&Aを円滑にすすめます。
売り手と買い手の両者のバランスをうまく調整しながら、全体の利益が最大化できるように案件を進めます。M&A仲介業者には、職業理倫理上、中立が求められていますが片方の利益に偏る、または恣意的に自社の利益最大化を図るなどの問題が指摘されています。
ファイナンシャル・アドバイザー
ファイナンシャル・アドバイザーは、通称FAとの略称で呼ばれることがあります。FAは、事業の譲り受ける側(買い手)または事業の渡し側(売り手)どちらか片方へのアドバイスをしています。基本的にFAは片方の立場に立ってM&A案件を成立させるに向けてアドバイスします。契約した側の利益を最大化することが目的化するため、相手側に過度な要求をするなど問題も指摘されています。
著作者情報

- 経営コンサルタント/代表取締役
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ハンズバリュー株式会社の代表取締役 島田慶資(しまだけいすけ)です。
山形県と福島県に拠点をおいて活動しています。資格はITコーディネータ、経営情報システム工学修士。
お客様に未来に向かって確かな価値をつくることを理念にかかげて、未来志向の提案助言をしています。
今後ともよろしくおねがいします。
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