
温泉旅館ホテルの売上アップ支援をしているハンズバリューの島田です。
※仕事の依頼はお問い合わせフォームからお願いします。

年末年始の営業大変お疲れ様でした。
山形では天気予報で予報されていたとおり、年末最強寒波に襲われ積雪がすごいことになっていました。
島田は、雪は重要な観光資源と捉えていますが、除雪の手間などを考えるとオペレーション的には少しげんなりしてしまいますね。
さて、冬季シーズンは、比較的閑散期に該当するお宿さんもあるかと思います。
お客さまの来館が少なくなるタイミングでネットエージェントサイトのマーケティングを見直してみましょう。
ネットエージェントサイトの販売戦略の見直しチェックリスト
中小規模の温泉旅館ホテルにおいてネットエージェントサイトの攻略は必須です。
個人旅行のボリュームが大きくなっている時代に、ネットエージェントサイト大手の「じゃらんnet」や「楽天トラベル」を無視した営業は難しいでしょう。
…とお伝えすると、旅館経営者様から「ネットエージェントサイトを無視はできないけれども、公式ホームページをテコ入れして手数料がかからない”真水の売上”が欲しい」と要望をいただきます。
もちろん、公式ホームページのテコ入れである程度の売上アップを図ることも可能ですが、ネットエージェントサイトを活用したほうが旅館経営者(または支援している金融機関の担当者)の期待するスピード感で達成できます。
前置きはこのくらいにして、以下、島田が温泉旅館さんからコンサルティング依頼があったときに確認している事項一覧(ネットエージェント編)です。
- 部屋タイプの出し惜しみがないか確認
- 施設や部屋タイプの登録情報を確認
- 正しい情報を登録できているか確認
- フォトギャラリーに最低で50枚以上写真を登録できているか確認する。お客さまが必ず閲覧するページである。各エージェントサイトで最適化を図る。
- お部屋、宿泊プランの1枚目の写真はとにかくこだわる。
- 宿泊プランは【原則的に】すべてのお部屋を紐づけする。
- 宿泊プランは【原則的に】各エージェントサイトで同じ宿泊プランを販売する。エージェント別に宿泊プランをバラバラに登録すると閲覧者を混乱させる。(料金に差をつけることは良い)
- 宿泊プランの順番にはルールを設ける。食事ジャンル⇒体験ジャンル⇒割安ジャンルなど
- 宿泊プランの文字数を使い切る。タイトル40文字程度、プラン内容1000文字程度。(部屋タイプの紹介文も同様)
- 強みが活きる宿泊プランジャンルは最低3個陳列する。料理宿の場合は、松竹梅でコースをつくる。
- お客さまがネットエージェントサイトで検索すると想定できるキーワードで検索してみて自社がヒットするか確認する
- その他の事項について実行を確認する。在庫一元管理ソフトの導入、お客様の声の返信、メルマガの配信、ブログ機能の活用、観光地情報の登録など。
部屋タイプの出し惜しみがないか確認

宿には部屋タイプが複数あるけれども、適当な部屋タイプしかネットエージェントサイトに登録していない温泉旅館さんに遭遇することがあります。
お部屋は温泉旅館の商品なので、【原則的に】すべての部屋をネットエージェントサイトに陳列するべきであると考えます。
部屋タイプを売っていないパターンとして、次のようなケースが有りました。解決事例?も掲載します。
「1部屋しかない貴賓室だから、ダブルブッキングを防ぐためにネットでは売っていない」
⇒部屋の稼働率が極端に高いわけではない。ダブルブッキングを防ぐ努力をしつつネットで販売するべし。
「リピートのお客さまから電話予約がはいることが多いからネットでは売っていない」
⇒毎日予約があるわけではない。ネットの宿泊希望者にも選択肢を提供する。ネットで販売するべし。
「大女将や会長の知人が予約なく突然宿泊することがあり、そのためにネットで販売できない」
⇒どのような重要人物であれ宿泊予約のルールは遵守。その後、ネットできちんと販売すべし。(しつこくルールを守るよう働きかける必要あり。根比べ。負けてはいけない。)
「部屋登録が面倒でネットでは売っていない」
⇒努力する。外注することも可能。
「そもそも部屋タイプが複数あるとは考えていなかった」
⇒ここは問題が深い。次の視点から部屋タイプをわけれないか検討する。
部屋タイプを細分化するときの視点です。
- (当たり前だが)旅館の全部屋タイプを書き出してみる
⇒紙に書き出す。売っていなかった部屋が出てくることあり。
なお、間取りで部屋タイプをわけることは基本。忘れない。 - 部屋設備でわける
⇒ベッドや内風呂の有無で部屋タイプを分けることも基本。
※内風呂に「檜風呂」「露天」などの特徴がある場合は、選べるようにすると売りやすい。 - 景色や眺望でわける
⇒景色の良いお部屋は「●●眺望の部屋」として単価をあげる。
階層が違うだけで景色が異なる場合がある。よく確認する。 - 温泉や食事処に近いお部屋、禁煙、角部屋など特徴でわける
⇒年配の旅行者は、豪華な部屋より利便性を優先する場合あり。
また、非喫煙者は禁煙ルームを優先して選ぶ。禁煙は売れるキーワードである。 - 特殊性でわける
⇒女性専用(または男性専用)、部屋食に対応できる、ペット対応ができる、子供が走り回っても他の部屋からクレームでない(お部屋の下が事務所になっている)などの特殊な部屋はないか考えてみる - かなり年季の入った部屋、ウィズアウトバスなどの「これはちょっとネットで売れそうにないな」と諦めていた部屋
⇒低価格で宿泊できるメリットあり。素泊まり専用の部屋として販売するなどの工夫ができる。
経営者や女将が「こんな部屋が売れるわけがない」と考えている部屋もネットエージェントサイトに陳列すると意外とニーズがあるものです。しかしながら、当たり前ではありますが部屋が商品とはいえ、多すぎるのも問題です。
宿泊希望者が「選びやすい」と実感できる部屋タイプ数に絞りましょうね。
施設や部屋タイプの登録情報の確認

ネットエージェントサイトに施設や部屋タイプの詳細を登録しています。
そう言われてもピンとこない経営者は実務担当者さんもいることでしょう。
登録作業は、1回だけの作業なので登録したことをを忘れてしまうことが多いです。
おざなりにされていることが多い詳細情報ですが、登録を忘れるとこだわり検索に宿や宿泊プランがヒットしなくなるので定期的なみなしが必要です。
エージェントサイトのお客さま画面をさわってみてください。
どのような詳細登録ができるのか確認できます。るるぶトラベルさんが詳細な検索ができる印象ですね。
禁煙ルームの部屋タイプを禁煙ルームとして販売していないケースもよく見かけます。
もったいないので、きちんと見直しをかけて正しい情報で宿泊希望者にPRしましょう。
(リピーターのお客さまが喫煙者で、その喫煙客のために喫煙ルームとして販売できないと相談を受ける機会も多いです。しかしながら、小規模旅館なら全館禁煙が当たり前の時代です。勇気を持って全館禁煙に踏み切りましょう。タバコが苦手なお客さまはたくさんいます。)
正しい情報を登録できているか確認

売上アップを期待して、ネットエージェントサイトに宿泊プランを登録するわけですが、登録だけで満足しているお宿さんも見かけます。
当然ではありますが、次の前提条件を確認します。
(温泉旅館)ネットエージェントサイトの管理画面で施設やお部屋、宿泊プランを登録する
(宿泊希望者)ネットエージェントサイトの予約画面の写真や文章を閲覧して予約する
- お料理推しの宿泊プランだが、なぜかサムネイル表示の写真がお部屋の写真になっている
⇒お料理推しの宿泊プランなら、サムネイルは料理写真にする
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